社会保険関係の改正(2021年4月の改正について)

2021年10月21日 カテゴリー: コラム

少し前のお話になりますが、今年4月に社会保険関係の改正がありました。

改正内容としては。。

  • 賞与支払い届等の総括表廃止、賞与不支給報告書新設
  • 労災保険(特別加入)対象の拡充
  • 高年齢者雇用安定法の改正

となります。

 

簡単にいうと①事務手続きの簡素化、②保険対象の拡充、③働ける方にはなるべく働いてもらう

という改正になっているようです。

 

それでは一つずつ見ていきましょう。

賞与支払い届等の総括表廃止

賞与不支給報告書新設

1.賞与支払届等に係る総括表が廃止(2021年4月1日以降提出分より)

~廃止となる総括表~

・健康保険・厚生年金保険 被保険者賞与支払届総括表

・船員保険・厚生年金保険 被保険者賞与支払届総括表

・健康保険・厚生年金保険 被保険者月額算定基礎届総括表

 

2.賞与不支給報告書の新設(2021年4月より)

日本年金機構に登録している賞与支払予定月に、いずれの被保険者及び70歳以上被用者にも賞与を支給しなかった場合は、賞与不支給報告書を提出します。

 

昔は賞与に社会保険はかからなかった時代がありました。

そのため保険料逃れのために利用されていることもあったとかなかったとか。。

そこで賞与からも保険料を徴収することになりましたが、今度は賞与支払届を提出しないということがあったとかなかったとか。。

事務手続の簡素化の目的もあると思いますが、個人的には賞与の支給・不支給をはっきりさせることが目的かなと思います。

いずれにしても将来的の年金額に影響しますので、きちんと手続きを行いましょう。

日本年金機構:詳細

 

労災保険(特別加入)対象の拡充

【特別加入制度とは】・・・労働者以外でも一定の要件を満たした場合に、任意加入できる保障制度です。

2021年4月1日以降、特別加入制度の対象となる方

  •  芸能関係作業従事者
  •  アニメーション制作作業従事者
  •  柔道整復師
  •  創業支援等措置に基づき事業を行う方

 

留意点としては、あくまでも特別加入であるため、特別加入団体を通じての手続きとなることです。

また労働しているのに労働上の災害を負った場合の保険である「労災保険」の対象ではなかった

フリーランスの方が加入対象となったということは、大きな改正かなと思います。

労災保険(特別加入):詳細
厚生労働省:詳細
特別加入団体の一例:全国芸能従事者労災保険センター

高年齢者雇用安定法の改正

<従前>
1.60歳未満定年の禁止
2.65歳までの雇用確保措置
①65歳までの定年引き上げ
②定年制の廃止
③65歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度など)の導入

<改正>※2021年4月1日施行(あくまでも努力義務)
①70歳までの定年引上げ
②定年制の廃止
③70歳までの継続雇用制度導入(特殊関係事業主に加え、他の事業主によるものを含む)
④70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度導入
⑤70歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度導入

少子高齢化が進んでいる今の時代に、働ける方にはどんどん働いてもらおうという改正です。

ただし、義務ではなくあくまでも「努力義務」なので罰則はありません。

厚生労働省:詳細

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