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新たな資金調達の可能性!?(資本性劣後ローンの活用)
2021年11月10日 カテゴリー: コラム
最近、新型コロナ対策資本性劣後ローンで再度脚光を浴びた【資本性劣後ローン】という文字を目にする機会が増えてきました。
今回は銀行借入・ベンチャーキャピタル(VC)・クラウドファンディングとは違った資金調達に関してお伝えしていきます。
資本性劣後ローンとは何か?
万が一倒産した時に、債権の中でも返済の優先順位が低くされているため、金融機関の金融審査上自己資本とみなされるローンのことです。
主に日本政策金融公庫と商工中金が取り扱っています。
自己資本とみなされることで自己資本比率が向上するため、民間金融機関からの借入にも有利に働くことになります!
原則として期限一括返済という点が特徴です。
では、次に日本政策金融公庫にて実際に行われている劣後ローンについて概要をご紹介します。
資本性劣後ローンの概要(公庫)
①挑戦支援資本強化特例制度(国民生活事業)
・技術、ノウハウに新規性が見られる方が対象
・上限4000万
・審査時に事業計画書を提出
・四半期ごとの報告が義務付けられ、直近決算の業績に応じて利率が変動
(業績によって0.95%~6.2%。好調な時こそ利率が高い)
※スタートアップで新規開発や設備導入費用として多額の資金調達が必要な会社にオススメ
資本性はあるがVCと違い出資とは異なる
・新型コロナの影響を受けており、事業計画書を策定し、民間の金融機関や認定支援機関の支援を受ける方が対象
・直近の決算の業績に応じて利率が変動
(赤字か黒字かのみで利率が決まる。0.5%~2.95%)
・自治体によって利子補給の対象になる場合もある
・民間金融機関と公庫で連携を図った協調融資商品もあり、保証料の補助もある。
・新型コロナ感染症特別貸付とは別枠
※現状新型コロナによる売上減少の要件記載はありませんでした。(商工信金は5%減少要件あり)
次に、資本性劣後ローンのメリット・デメリットを見ていきましょう。
資本性劣後ローンのメリット
・期限一括返済のため、月々の支払は利息のみ
・他の金融機関からの借入時に負債として扱われない
・無担保、無保証で利用できる
・利益が出ないときは低金利
資本性劣後ローンのデメリット
・利息が高めであり、業績が好調な時は更に高金利
・繰り上げ返済ができない
・資本性があるとはいえ、返済義務はある
・通常の融資よりも審査が厳しい
いかがでしたでしょうか。
資金調達が多様化される中、他社の借入の審査にも有利に働く可能性がある【資本性劣後ローン】。
利息も若干高めですが、特に新たな事業を展開していくためにまとまった設備投資資金等が必要な方にお勧めかと思います。
資金調達に関しては、創業融資をはじめ多くの資金調達を成功させているリライル会計事務所にご相談頂ければ幸いです。