① 概要 最近クラウド会計についての問い合わせが多く寄せられています。 2013年後半から…
男性の産休・育休
2020年10月4日 カテゴリー: コラム
今回はテーマはコロナ禍の今!2020年秋!注目されている男性の育休です。
今現在の育休取得率はどうでしょうか。
【育児休業の取得率】
・女性 83.0% (平成30年度82.2%)
・男性 7.48% (平成30年度6.16%)
圧倒的に男性の取得率が少ないですね。
でもこれでも少しづつ増えてはいるんです。
平成29年度の男性取得率 5.14%
平成28年度 〃 3.16%
~参考:令和元年度雇用均等基本調査(厚生労働省)~
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r01/03.pdf
世界の男性の産休・育休は?
・ノルウェー 男女ともに90%以上!
・スウェーデン 男女ともに80%以上!
1993年まではノルウェー男性の育休取得率は5%程度でしたが、2012年以降に急上昇しました。
きっかけは「パパ・クオータ制度」。
女性の育児休暇の一定期間をパパに割り当てるというもので、もし休暇を取らなければ休暇や給付金を貰う権利が消滅してしまう制度。
(半ば強引な感じも否めませんが。。)
因みにアメリカは「出産または養子を迎えるにあたり、12週間までは休業しても雇用を保証する」制度があるのみで
産休・育休・経済的補償は一切なし!
(何の補償もなしは恐ろしすぎます。。)
日本の法律や制度はどうなっているの?
・男性の育休は育児介護休業法により制度化されている
・男性の場合、産休ではなく育休
実はユニセフ調べによると。。
日本は「父親が取得可能な有休育児休暇期間」ダントツ世界一!なんです!(30.4週相当)
~参考:ユニセフ報告書~
https://www.unicef-irc.org/publications/pdf/Family-Friendly-Policies-Research_UNICEF_%202019.pdf
でも取得率は10%以下。。なぜ??
・そもそも制度を知らない。
・社内の無言の圧力。
・男性の方が所得が高いことが多いので、家計の事を考えると休めない。
・休暇中の変わりとなる人材がいないetc。。
このようなところでしょうか。
【そもそも制度を知らない】
これは制度を上手く活用すれば、生活水準は維持できるのではないでしょうか。
パパ休暇
パパは育休を再取得できる!
パパ・ママ育休プラス
通常は子どもが1歳までの休暇を、1歳2ヶ月まで延長できる!
参考までに、現状では休業前賃金の67%または50%は保証されています。
他にも男女共通制度として。。
育休中であっても「月に10日以内もしくは80時間以内」を守れば給付金を減らさず働けるという制度もあります。
【男性の方が所得が高いことが多いので、家計の事を考えると休めない】
【休暇中の変わりとなる人材がいない】
この2つの問題は、金銭的問題が解決されれば良いのでは?給付金もあるし。
と思っていたら、男性の産休制度が創設される方針で固まったと報道されました。
以下、読売新聞より抜粋。
「政府は、男性の育児参加を促すため、妻の出産直後の夫を対象とした新たな休業制度を創設する方針を固めた。現在は母親にしか取得が認められていない産休制度の父親版と言える措置で、育児休業よりも休業中の給付金を手厚くし、家計の収入減を抑えることも検討している。政府は秋から制度設計に着手し、来年の通常国会に育児・介護休業法などの改正案を提出する方針だ。」(2020年7月26日)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20200726-OYT1T50145/
「育児休業よりも休業中の給付金を手厚く」とは。。
休業前賃金の67%→休業前賃金の80%を目指す方向となっている。
もし80%になった場合でも減ると思われるかもしれないが「賃金の80%≒社会保険料等を差し引いた手取額」であるため
生活水準はこれまでとほぼ変わりなし!
また育休中の社会保険料は免除となります。
欧州ほどの強引な手法は日本人には馴染まないかもしれませんが
制度が決まれば取得率はスムーズに上がるのではないかと新制度に期待しています!
きちんと理解して使える制度はどんどん活用していきましょう!