① 概要 最近クラウド会計についての問い合わせが多く寄せられています。 2013年後半から…
共同経営の会計・税務
2023年5月8日 カテゴリー: コラム
1.共同経営とは
複数企業が共同して事業を行うこと。
一般的には業務提携があり、この方法では経営資源を出し合い共同して開発や事業活動を行う。
そして各々がその共同事業から得られる収益を享受し、発生する経費を負担する。
2.業務提携契約書について
業務提携契約書は必ず準備すること。
※想定される事項(費用の負担割合、収益の分配割合etc…)について、予め企業間で約束を結ぶことで将来的に争いが生じるリスクを低減できる。
3.業務提携契約書で記載すべき事項
①目的や事業の内容
②業務の役割と責任の分担
③成果物の帰属割合
④費用の負担割合
⑤共同で購入する資産の所有割合
⑥契約期間及び契約の終了
⑦秘密保持
4.売上の処理
【前提】
帰属割合を50%ずつと仮定し、一度A社が売上を全て受け取り、B社に50%分を配分する。当月の全体売上金額が2,000万円だったと仮定すると、A社及びB社は次の通り会計処理する。
A社の処理: B社の処理
売上計上時:売掛金1000/売上1000 月末:売掛金1000/売上1000
入金時:預金2000/売掛金1000 入金時:預金1000/売掛金1000
預り金1000
配分時:預り金1000/預金1000
5.費用の処理
【前提】
費用の負担割合は50%ずつとし、合計額の50%分を超える額を負担していた企業に対して、負担額が少なかった企業が超過した分を翌月10日までに他方へ振り込むと仮定する。
A社 B社
費用支払時:消耗品費等400/預金400 費用支払時:消耗品費等200/預金200
精算時:立替金100/消耗品費等100 精算時:消耗品費等100/未払金100
入金時:預金100/立替金100 支払時:未払金100/預金100
※売上の配分と費用の負担を同時に会計処理する場合には、A社からB社へ売上の配分を支払う際に費用の精算分をプラスマイナスして相殺しても良い。なお、精算にあたって立替費用請求書を作成する必要あり。
6.共同資産の購入にかかる処理
【前提】
共同事業で必要な資産を購入した場合には、負担割合を各々50%と規定しているとし、機械装置をA社が2,000万円で購入し、50%分の1000万円をB社に請求するとした場合
A社 B社
資産購入時:機械装置1000/預金2000 精算時:機械装置1000/未払金1000
立替金1000 支払時:未払金1000/預金1000
請求時:未収入金1000/立替金1000
入金時:預金1000/未収入金1000
※B社が機械装置を取得した日は実際にA社が資産を購入した日となり、事業共用日は資産を実際に共用した日となる。負担金の精算時ではないため、注意が必要。
7.まとめ
業務提携契約書については、弁護士や司法書士に依頼し、締結するのがベター。
負担割合次第では一方が全額収益計上し、他方へ配分する収益を外注費として計上しなければならないケースもある。
⇒消費税の納税義務に大きな影響を与えるため、業務提携契約書の締結は非常に大切。