税務上の繰延資産

2022年1月14日 カテゴリー: コラム

繰延資産には「会計上の繰延資産」と「税務上の繰延資産」があります。

会計上の繰延資産

会計上の繰延資産は以下の5つになります。

①創立費

②開業費

③開発費

④株式交付費

⑤社債発行費

税務上の繰延資産

税務上の繰延資産は以下のような費用で、その支出の効果が1年以上に及ぶものになります。

①自己が便益を受ける公共的施設または共同的施設の設置や改良のために支出する費用

②資産を賃借ないし使用するために支出権利金、立退料などの費用

③役務の提供を受けるために支出する権利金などの費用

④広告宣伝用の資産を贈与するための費用

⑤その他、自己が便益を受けるために支出する費用

税務上の繰延資産の表示方法

税務上の繰延資産は、貸借対照表では「繰延資産」の区分に表示するのではなく、

一般的に「投資その他の資産」の区分で「長期前払費用」として記載します。

前払費用との違い

①前払費用

前払費用は、一定の契約に基づいて継続してサービス提供を受けるが、

まだその役務の提供がされていない部分に係る支出。

例:保険料、保守料、支払家賃の未経過分など

②繰延資産

繰延資産は、すでに役務提供の全部または一部が完了している支出のうち、支出の効果が1年以上の及ぶもの。

例:創立費、開業費、権利金、礼金、フランチャイズ加盟金など

税務上の繰延資産の償却費

税務上の繰延資産は、その支出の効果の及ぶ期間で均等に償却しなければならない。

償却費は以下の算式により計算された償却限度額を限度に損金に算入される。

【算式】

繰延資産の額×(当期に含まれる償却期間の月数/支出の効果の及ぶ期間の月数)=償却限度額

少額繰延資産

税務上の繰延資産で支出額が20万円未満のものは支出した事業年度に一時に費用計上することで、

税務上も損金算入が認められる。

20万円未満の判定は、一単位ごとで行い、消費税については税抜経理方式の場合は税抜金額、

税込経理方式の場合は税込金額で判定する。

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